2013年5月24日金曜日

12,【新築】【中古】具体的な値引き交渉の仕方

マンションの購入のときの値引きの方法ですが、今まで不動産の仕事をしてきた中でいろんな値引きがありました。

その中で一番困るのが、「このマンションいくらまで安くなる?」という質問です。

今までの経験上この質問をしてくる人は、まだ本気でそのマンションを買おうと思っていない人です。この質問をされるとうまく濁してかわすようにしています。

と、言うのも2,000万円のマンションがあったとして、「このマンションいくらまで安くなる?」という質問をされて、そのまま売り主に伝えるのは結構失礼だからです。ちゃんと2,000万円と言っているのに、その金額を無視した質問をすると気分を悪くする人もいます。

しかも、がんばって売り主さんから「1,800万円」という値引き金額をもらったとしても、こういう質問をする人は大抵「200万円しか安くならないならいいや」と言います。せっかく交渉しても意味がないと思うと不動産屋もやる気をなくしますし、売り主も良い気分ではありません。

と、いうことはこういう値引き交渉はあまり有効ではないのです。

ではどういう交渉方法が一番スマートかというと、まずは買いたいマンションを決めます。そして、一番最初に不動産屋に「このマンションって多少でも安くなる可能性がありますか? もし、その可能性があれば本気で検討します。」と告げます。

売り主を知っている不動産屋ならどんな人かわかりますし、不動産屋と売り主で値段を決めることもあるので、多少安くなるかどうかの「ニュアンス」ならわかります。この「ニュアンス」が大切です。

なぜ、これを最初に聞くかというと、中には性格的に値切られるのが嫌いとか、ローンの残債の関係や今後必要なお金の関係で値引きできない事情がある人もいます。そういうのは不動産屋に聞けば分かるので、最初に確認しておけば後で後悔しなくて済みます。値引き交渉をあとでしようと思っていて物件調査やローンの審査のあとで、まったく値引きできないとわかるとショックを受けますから、最初にニュアンスは確認しましょう。

次に、見落としが無いようにそのマンションに関する調査をして情報を集めます。そして、資料に書いてある金額で銀行の審査を通します。

ここでやっと値引き交渉です。

まずは、不動産屋の担当の人と話しをしてニュアンスを聞きます。そして、自分の買いたい金額を「買い付け証明」という紙に書いて不動産会社の人に渡して売り主に交渉してきてもらいます。

このとき注意してもらいたいのが、買い付け証明は法的にマンションを買うことを証明するものではないですが、そこに書いた金額は「その金額だったら自分はそのマンションを買う」という金額を書くことです。

売り主がその金額で了承してから悩むようなことでは相手に失礼です。

2,000万円の物件で1,500万円という買い付け証明を出しても良いですし、1,000万円でも良いと思います。なぜなら買い付け証明に書いた数字はあくまで「その金額なら購入する」という意思表示だからです。しかし、あまり安い金額を書くと相手に失礼になるので、そこは不動産屋と相談しましょう。

そして、不動産屋の人に「もしダメだったらいくらなら良いか聞いてきてもらう」ことも重要です。最初の人と違うのは、こちら側から買う意思と金額を提示していることと、融資の審査も通っているというそのマンションの購入に関して本気だということを示していることです。

これで、あとは2,000万円のマンションに1,500万円で買い付け証明を出して、売り主から1,850万円なら売っても言いと言われたら1,800万円でどうかと再度買い付け証明を出す、、、というような流れで交渉を進めていきます。

これなら、2,000万円の物件を1,500万円で買いたいと言ったけど、売り主が1,850万円じゃないと嫌だと言って自分の期待通りの金額まで値引きできなければ購入を見送っても別に失礼にはなりません。

このときに一度期間をあけるというテクニックもあります。

1,850万円と言われて「ちょっとその金額は難しいので他のマンションを探します」と言って時間をあけることによって売り主側から不動産屋を通して値引きの話しを持ちかけてくることもあります。

ただ、期間をあけている間に他の人に売られてしまうこともあるので注意してください。

これは中古マンションで間に不動産会社が入っている場合の話しですが、新築のときも似たような感じです。

値引きの際には上司の決済が必要になるはずなので、いきなり「このマンションいくらまで安くなる」と聞かないで、同じように最初にニュアンスだけ聞いて、あとは情報を集めて融資の審査をして、最終的に同じように自分が買いたい金額を伝えましょう。


このときは特に買い付け証明ではなく口頭で大丈夫だと思います。担当の人を仲介に入っている不動産屋、上司の人を売り主(最終的に価格決定権がある人)と考えれば大丈夫です。

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